アコースティックギターに必要なものと初めの6点ガイド

アコースティックギターを始めたいと思ったとき、何から準備すれば良いか迷う方は多いでしょう。楽器本体だけでなく、演奏やメンテナンスに欠かせない道具を効率よく揃えることが、上達への近道になります。ここでは、初心者の方が最短で演奏環境を整え、スムーズにギターライフをスタートさせるためのポイントを丁寧に解説します。

目次

アコースティックギターに必要なものを最短で揃える方法

ギターの世界は奥が深く、揃えようと思えばキリがありません。しかし、最初にすべてを完璧に揃える必要はありません。まずは「音を出して練習できること」を最優先に考え、必要なものだけをピックアップして賢く手に入れることが、挫折を防ぐコツになります。

最短で揃える三つの手順

ギターを最短で手に入れるための最初の手順は、自分が弾きたい音楽のスタイルをはっきりさせることです。ゆったりした弾き語りをしたいのか、激しいソロギターを弾きたいのかによって、選ぶべきギターの形が変わります。まずはネットや雑誌で憧れのアーティストがどのようなギターを使っているか調べてみましょう。

次の手順は、必要なアイテムをリスト化することです。本体以外にも、チューナーやピックなど「これがないと練習が始まらない」という必須アイテムがいくつかあります。後から何度も買い足すのは手間がかかるため、一度にまとめて注文できるよう整理しておきます。

最後の手順は、信頼できる楽器店を見つけることです。実店舗であればスタッフに相談しながら実物を確認できますし、ネット通販であれば口コミや初心者セットの内容を比較して選ぶことができます。この三つのステップを踏むことで、迷う時間を最小限に抑えて準備を整えることができます。

予算の目安と分配

初めてギターを購入する際の予算は、本体と周辺小物を合わせて5万円から7万円程度を見込んでおくと、長く使い続けられる質の良いものが手に入ります。あまりに安価すぎるギターは、作りが粗く弾きにくいため、上達の妨げになる可能性があります。

予算の分配としては、全体の7割から8割をギター本体に、残りの2割から3割を周辺アイテムに充てるのが理想的です。例えば、5万円の予算ならギター本体に約4万円、チューナーやケース、教則本などの小物に約1万円といったイメージです。

もし予算が限られている場合は、まずは本体とチューナー、ピックだけを最優先で購入し、スタンドやメンテナンス用品は翌月以降に揃えるという柔軟な考え方も大切です。大切なのは、最初の一歩を踏み出すために無理のない範囲で、かつ質のバランスを損なわないように配分することです。

購入先の選び方

購入先は大きく分けて「大型楽器店の実店舗」と「ネット通販」の二つがあります。実店舗の最大のメリットは、実際に抱えてみて重さや大きさを実感できることです。店員さんに頼んで音を鳴らしてもらうこともできるため、納得感を持って選ぶことができます。また、購入後の調整や修理の相談がしやすいのも安心感に繋がります。

一方でネット通販は、圧倒的な品揃えと価格の安さが魅力です。近所に楽器店がない場合や、落ち着いて比較検討したい場合に適しています。最近では「初心者9点セット」のように、必要なものがすべてパッケージ化された商品も多いため、一つひとつ選ぶ手間を省きたい方には非常に便利です。

どちらを選ぶにしても、アフターサービスがしっかりしているかどうかを確認しましょう。特に通販の場合は、万が一不具合があった際の返品や交換のルールが明確な大手ショップを利用することをおすすめします。

新品と中古の見極めポイント

新品のギターは、誰も使っていない清潔感があり、メーカー保証がついているため安心して始めることができます。また、経年変化による劣化の心配がなく、自分だけの音に育てていく楽しみがあります。迷ったときは新品を選んでおけば間違いありません。

一方、中古ギターは、同じ予算でも新品よりワンランク上のモデルが手に入る可能性があります。しかし、前の持ち主の使い方によっては、ネックが反っていたり部品が消耗していたりと、初心者には判断が難しい不具合が隠れていることもあります。

中古を検討する場合は、信頼できる中古楽器専門店で購入し、保証期間が設定されているものを選びましょう。フリマアプリなどの個人間取引は、トラブル時の対応が難しいため、初心者の方にはあまりおすすめできません。最初の一本は、プロがしっかりと点検・調整を済ませた状態のものからスタートするのがベストです。

買う前の簡易チェック項目

ギターを購入する直前には、いくつかチェックしておきたいポイントがあります。まずは「サイズ感」です。アコースティックギターには大きなドレッドノート型や、少し小ぶりなフォーク型などがあります。自分の体格に合わないサイズを選ぶと、練習するたびに肩や腕が疲れてしまい、長続きしません。

次に「弦高(げんこう)」を確認しましょう。これは指板と弦の間の距離のことで、ここが高すぎると弦を押さえるのに強い力が必要になり、指が痛くなって挫折する原因になります。店員さんに「弾きやすいように調整されていますか?」と確認してみるのが良いでしょう。

最後に、セット販売の場合は「内容物の品質」をチェックします。特にチューナーは毎日使うものなので、反応が良いものが入っているか確認してください。これらの項目を事前に確認しておくことで、「買ったけれど使いにくかった」という失敗を未然に防ぐことができます。

弾き始めてすぐ効果が出る基本アイテム6点

ギターライフをスタートさせるために、これだけは揃えておきたいという必須の6アイテムを紹介します。これらがあることで、正しい音程で、正しい姿勢で、そして楽しく練習を続けることが可能になります。

アコースティックギター本体

当然ながら最も重要なのがギター本体です。木材の種類やボディーの形状によって音色が大きく異なりますが、初心者の方には抱えやすい「オーケストラモデル(OM型)」や「フォークタイプ」がおすすめです。これらはボディーが少し薄めで、小柄な方や女性でも無理なく構えることができます。

初心者におすすめのアコースティックギター

ブランドモデル名特徴公式サイトURL
YAMAHAFG830豊かな低音と美しい響き。定番の人気モデル。ヤマハ公式サイト
EpiphoneDR-100手頃な価格ながらしっかりした音。入門に最適。エピフォン公式サイト
MorrisF-021日本ブランドらしい丁寧な作り。抱えやすいサイズ。モーリス公式サイト

チューナー

ギターは温度や湿度の変化で簡単に音程がズレてしまう楽器です。練習を始める前には必ずチューニング(音合わせ)が必要になります。初心者の方には、ギターのヘッド部分に挟んで使う「クリップチューナー」が最も手軽でおすすめです。

液晶画面で音のズレを視覚的に表示してくれるため、静かな場所でなくても正確に合わせることができます。最近は非常に安価なものも多いですが、反応速度が速く、画面が見やすいものを選ぶと、毎日の準備がストレスなく行えます。正しい音程で練習することは、耳を鍛えるためにも非常に重要です。

ピック

弦を弾くための小さな板です。形や厚さ、素材によって弾き心地や音のニュアンスが変わります。初めての方は、三角形の「トライアングル型(おにぎり型)」で、厚さが「Medium(ミディアム)」のものを選ぶと、コードストロークも単音弾きもバランスよく練習できます。

ピックは消耗品であり、演奏中に落としたりなくしたりすることも多いため、最初に数枚まとめて買っておきましょう。色やデザインが豊富なので、自分の気に入ったものを選ぶと練習のモチベーションも上がります。自分に合う厚さがわからない場合は、Thin、Medium、Hardがセットになったものを試してみるのも良い方法です。

交換弦

ギターの弦は金属でできているため、弾いているうちに錆びたり伸びたりして、音色が悪くなります。また、練習中に突然切れてしまうこともあるため、予備の交換弦を常に1セットは持っておくようにしましょう。

アコースティックギターの弦にはいくつかの太さがありますが、初心者のうちは「Extra Light(エクストラライト)」や「Custom Light(カスタムライト)」といった細めの弦を選ぶのが正解です。弦が細いほど押さえる力が少なくて済むため、指の痛みを軽減でき、スムーズにコード練習を進めることができます。

カポタスト

「カポ」と呼ばれるこの道具は、ギターのネックに装着して全体の音程を上げるためのものです。これを使うと、難しいコードが多い曲を簡単なコード指使いで弾けるようになったり、自分の歌声の高さに合わせてキーを調整したりすることができます。

弾き語りを楽しみたい方には必須のアイテムです。ネジで締めるタイプやバネで挟むタイプなどがありますが、片手で素早く着脱できる「バネ式(クリップ式)」が初心者には使いやすいでしょう。しっかりとした圧力がかかるものを選べば、音がビビることなく綺麗な響きを保つことができます。

ギタースタンド

ギターを使い終わった後、ケースにいちいち仕まうのは面倒ですし、壁に立てかけておくと倒れてネックが折れてしまう危険があります。ギタースタンドがあれば、安全に保管できるだけでなく、弾きたいときにサッと手に取ることができるため、練習の頻度が自然と上がります。

シンプルな立てかけタイプが一般的ですが、より安定性を求めるならネックの部分を固定できるタイプもおすすめです。安価なスタンドの中には、ギターの塗装を傷めてしまう素材を使っているものもあるため、「ラッカー塗装対応」などの表記を確認するか、接地面に布を巻くなどの工夫をすると安心です。

音と状態を守る手入れ用品の選び方

ギターは木で作られた繊細な楽器です。長く良い音を保つためには、日々のメンテナンスが欠かせません。大がかりな道具は必要ありませんが、最低限の手入れ用品を揃えておくことで、楽器の寿命を延ばし、いつでも気持ちよく演奏できるようになります。

ギターケース

ギターを持ち運ぶ際や、長期間保管する際に必要になります。購入時に付属していることも多いですが、薄い布一枚の「ソフトケース」は衝撃に弱いため注意が必要です。外出が多い方は、クッション性が高く、リュックのように背負える「ギグバッグ」を検討してみてください。

移動中の衝撃や雨からギターを守るだけでなく、ポケットがたくさんついているものを選べば、楽譜や小物をまとめて収納できて非常に便利です。家での保管用には、湿度の変化を受けにくい「ハードケース」が最適ですが、重くて場所を取るため、自分のライフスタイルに合わせて選ぶようにしましょう。

クリーニングクロス

演奏後のギターには、手の汗や皮脂が付着しています。これらを放置すると、ボディの塗装がくすんだり、弦がすぐに錆びたりする原因になります。練習が終わったら、専用のクリーニングクロスでボディと弦をサッと拭く習慣をつけましょう。

ティッシュや普通のタオルでは細かい傷がついてしまうことがあるため、マイクロファイバー素材などの楽器専用クロスを使うのがベストです。ボディ用と弦用で2枚用意しておくと、汚れを広げることなく綺麗に保つことができます。

弦ワインダー

ギターの弦を交換する際、糸巻き(ペグ)を何度も手で回すのは意外と時間がかかり、手も疲れます。そんな時に役立つのが弦ワインダーです。ペグにはめ込んでクルクルと回すだけで、素早く弦を緩めたり締めたりすることができます。

数百円で購入できる安価な道具ですが、これがあるだけで弦交換の作業時間が大幅に短縮されます。弦交換を面倒に感じなくなれば、常に新鮮な弦で良い音を楽しむことができるようになります。ハンドル部分にピン抜き機能がついているものを選べば、さらに便利です。

ニッパー

新しい弦を張った際、余った弦を切り落とすために使用します。家庭用のハサミではギターの太い弦を切ることは難しく、刃を傷めてしまいます。必ず金属用のニッパーを用意しましょう。

楽器店では、前述のワインダーとニッパーが一体になった便利なツールも販売されています。コンパクトに収納できるため、ギターケースのポケットに入れておけば、外出先で弦が切れたときにもすぐに対応できます。切り口で指を怪我しないよう、根元から綺麗にカットできる切れ味の良いものを選びましょう。

弦潤滑剤

弦に塗ることで、指の滑りを良くし、錆びを防ぐ効果があるアイテムです。スプレータイプや、直接塗る固形タイプがあります。これを使うと、コード移動の際の「キュッ」というフィンガーノイズを抑え、スムーズな運指が可能になります。

また、バリアを作ることで汗による腐食を遅らせてくれるため、弦の寿命が延びるというメリットもあります。塗りすぎると指板を傷める原因になることもあるため、クロスの端に少しつけて弦を拭くように塗るのがコツです。特に手が汗をかきやすい方には心強い味方になります。

指板オイル

弦を外した際、乾燥しやすい指板(弦を押さえる木の板)に塗って保湿するためのオイルです。「レモンオイル」や「オレンジオイル」が一般的です。木材の乾燥によるひび割れを防ぎ、汚れを落として艶を出してくれます。

毎回使う必要はなく、半年に一度や、弦交換のタイミングで数回に一度使う程度で十分です。塗りすぎると木がふやけてしまうため、少量を布にとって薄く伸ばすように使いましょう。定期的に手入れをされた指板は見た目も美しく、演奏性も向上します。

練習と外出で役立つ便利グッズ6選

基本のアイテムに加えて、あると練習がより効率的になったり、演奏の幅が広がったりする便利グッズを紹介します。自分の上達具合や活動場所に合わせて、少しずつ買い足していくのが楽しみの一つでもあります。

メトロノーム

リズム感を養うための必須アイテムです。一定のテンポで刻まれる音に合わせて練習することで、独りよがりな演奏を防ぎ、安定したグルーヴを生み出せるようになります。最近はスマートフォンの無料アプリも多いですが、操作がシンプルな専用機も根強い人気があります。

ボタン一つでテンポを変えられ、音量が調節できるタイプが使いやすいでしょう。速いテンポで弾く練習だけでなく、あえて非常に遅いテンポに合わせて正確に指を動かす練習をすることで、テクニックの地力がぐんと向上します。

譜面台

楽譜や教則本を見やすい高さに固定するための台です。机の上に楽譜を置いて練習すると、どうしても姿勢が前かがみになり、首や腰を痛めてしまいます。正しい姿勢を保つことは、長時間の練習を可能にし、上達を早める重要な要素です。

折りたたみ式の金属製譜面台なら、場所を取らず、外出先への持ち運びも楽に行えます。楽譜が風でめくれないように押さえるクリップ(ページストッパー)がついているものを選べば、ストレスなく演奏に集中することができます。

ストラップ

ギターを肩から吊るすための帯です。立って演奏するときはもちろんですが、座って弾くときもストラップを使うことでギターの位置が安定し、フォームが崩れにくくなります。素材はナイロンやレザー、布製など様々で、デザインも豊富です。

幅が広く、クッション性のあるものを選ぶと、肩への負担が軽減されて疲れにくくなります。自分の好きな色や柄のストラップを付けることで、ギターがより自分だけの特別な相棒に感じられるようになるはずです。

ピックケース

小さくてなくしやすいピックをまとめて保管するためのケースです。ギターのボディに貼り付けるタイプや、キーホルダー型、小さな缶ケースなどがあります。

常に数枚のピックをケースに入れてギターと一緒に保管しておけば、「練習しようと思ったのにピックがない」という事態を防げます。また、外出時に予備を持ち歩くのにも便利です。最近では、ピックが10枚ほど収納できるコインケースのようなおしゃれなものも人気があります。

小型アンプ

「アコースティックギターなのにアンプが必要なの?」と思われるかもしれませんが、最近は「エレアコ(エレクトリック・アコースティックギター)」を使う方が増えています。エレアコであれば、アンプに繋いで大きな音を出したり、音色を加工したりすることができます。

家庭用の小型アンプがあれば、自分の音を客観的に聴くことができ、ピッキングの強弱やニュアンスの練習に役立ちます。ヘッドホン端子がついているモデルなら、夜間でも迫力のあるサウンドで練習を楽しむことができます。

シールドケーブル

ギターとアンプを繋ぐための専用ケーブルです。エレアコを使う場合には必須となります。長さは3メートルから5メートル程度が家庭での使用にはちょうど良いでしょう。

あまりに安すぎるケーブルはノイズが乗りやすく、断線もしやすいため、標準的な価格の信頼できるメーカー品を選ぶのが無難です。プラグの形が「S型(ストレート)」と「L型」がありますが、ギターの差し込み口の場所に合わせて、邪魔にならない形を選ぶのがポイントです。

初めてならまずはこの六点から揃える

アコースティックギターを始めるにあたって、揃えるべきものはたくさんあるように見えますが、まずは「これだけあれば始められる」という基本の6点を押さえましょう。

  1. アコースティックギター本体
  2. チューナー(音を合わせる)
  3. ピック(弦を弾く)
  4. 交換弦(予備として)
  5. カポタスト(曲のキーを変える)
  6. ギタースタンド(安全に置く)

これさえあれば、今日からでも練習をスタートできます。その他のメンテナンス用品や便利グッズは、練習を続けていく中で必要性を感じたときに一つずつ揃えていけば大丈夫です。道具を揃えることも楽しみながら、自分だけの素晴らしい音色を見つけていってください。“`

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この記事を書いた人

バンドや音楽活動が、日常を少し楽しくしてくれる存在だと思っています。
ジャンルや楽器、活動の仕方を眺めているだけでも、世界が広がる感じが好きです。
このブログでは、音楽を始めたい人向けに、選び方や考え方を分かりやすくまとめています。ステージに立つ日も、部屋で音を鳴らす時間も、どちらも楽しい未来になりそうですね。

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